データヘルスの集中改革プラン、3つの項目で論点整理 厚労省

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  • 福祉ジャーナリスト 田中 元
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第4回健康・医療・介護情報利活用検討会、第3回医療等情報利活用WQ及び第2回健診等情報利活用WG(10/21)《厚生労働省》

厚生労働省は21日、「健康・医療・介護情報利活用検討会」「医療等情報利活用ワーキンググループ」「健診等情報利活用ワーキンググループ」を合同開催した。7月のデータヘルス改革に関する閣議決定を受けて「新たな日常にも対応したデータヘルスの集中改革プラン」の3つの「ACTION」に沿って取り組みを進めるため、年末までに論点ごとの対応について議論し、可能なものから一定の整理を行うスケジュールを厚労省が示した。

・第4回健康・医療・介護情報利活用検討会、第3回医療等情報利活用WG及び第2回健診等情報利活用WG 資料

プランは、▽全国で医療情報を確認できる仕組みの拡大(ACTION1)▽電子処方箋の仕組みの構築(ACTION2)▽自身の保健医療情報を活用できる仕組みの拡大(ACTION3)-の3つで、2022年10月までの2年間で集中的に取り組む方針。これを受けて、次年度へ向けた必要な予算の確保と法制上の対応に向けた議論を進めるため、年末までに月1回程度で検討会を開催し、ACTIONごとの論点を議論する。同時に、関係審議会等でも議論する予定。

この日は、ACTIONごとの項目と電子カルテの標準化などについて厚労省が論点を示し、構成員に意見を求めた。

ACTION1では、患者が確認できる保健医療情報について、▽原則、患者に交付される診療明細書の全てとする▽診療明細書には存在しないが、レセプトに記載されている傷病名(現病名)の情報を患者本人が確認できるようにする-などが課題に挙がった。レセプトとは、患者に行った保険診療について医療機関が保険者に医療費を請求するために作成する診療報酬明細書。一方、患者に交付される診療明細書とは、一部負担金等の診療報酬点数などの明細であるため、記載内容が異なる。

これに対し構成員からは、レセプトの傷病名は「疑い病名」も入ってくるので、「こんなことは聞いていなかった」と不安や疑問が生じるため「レセプトの傷病名がどういうものか、しっかりと患者に伝えることを前提として公表しては」(山口育子・認定NPO法人ささえあい医療人権センターCOML理事長)などの意見が出た。

また、マイナンバーカードを活用した各情報の閲覧については、患者の同意を得て提供が行われるが「この病歴は知られたくない」といった部分的な選択が現行ではできないシステムであるため、「all or nothingで同意を決めないといけない」ことを山口構成員が指摘。患者へのニーズ調査では「一部参照してほしくない状況がある」と25%が回答していることからも、無視できる数字ではないので「丁寧な議論を」と山口構成員は意見した。

これに同意する声が他の構成員からも上がった。長島公之構成員(日本医師会常任理事)は、がんなどの場合、単に病名を伝えることはせず、今のステージや今後の見通しも含めて伝えないと患者が不安になり大きな支障があるため「all or nothingなら伝えない方がよい。まずは十分な環境整備を」と述べた。

これらの意見に対し厚労省は、傷病名の区別に基づいた技術的な対応が可能かなど検討し、整理して改めて提示するなどの考えを示した。

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