社会参加支援加算の算定要件見直しなどを求める意見 社保審分科会

社会保障審議会介護給付費分科会(第185回 9/14)《厚生労働省》

14日の社会保障審議会・介護給付費分科会では、リハビリテーションのアウトカム評価についても論点となった。委員からは、通所介護の「ADL維持等加算」の算定要件の緩和や、訪問・通所リハビリテーション事業所の「社会参加支援加算」の算定要件の見直しを求める意見などが相次いだ。これを受け、厚生労働省の眞鍋馨・老人保健課長は各種加算が創設された際の趣旨は重要との認識を示した上で「現場に合わないというものについては、見直しをしていくことは当然」などと応じた。

・第185回社会保障審議会介護給付費分科会(web会議)資料

リハビリテーションに関連する加算のうち、2015年度介護報酬改定で創設された社会参加支援加算の算定率(18年4月-19年3月分)は、訪問リハビリテーションで18.54%、通所リハビリテーションで7.75%。厚労省は議論に先立ち、同加算の算定要件である「社会参加への移行状況」と「リハビリテーションの利用の回転率」のサービス別の達成状況などのデータを示して検討を促した。

これに対して、石田路子委員(高齢社会をよくする女性の会理事、名古屋学芸大学看護学部教授)は同加算で評価する「社会参加」の定義について、対象利用者像などを現状より細分化して、現場がその成果を判断できる指標を示すべきだと指摘。また、その際に介護職員の負担にも配慮するよう求めた。濵田和則委員は、現場のケアマネジャーから同加算の対象となる要介護者と通所・訪問リハ事業所とのマッチングに苦慮しているとの意見が寄せられているとした。

さらに、東憲太郎委員(全国老人保健施設協会会長)は、同加算の算定要件である「移行状況」の計算式を大きく見直すべきと強く要望した。具体的に問題視したのは、分母の「評価対象期間中にサービスの提供を終了した実人数」について。対象者の中に、入院や老健への入所が必要になる可能性が高い中重度者が多いほど加算が算定しにくくなるため「老健との提携事業所ほど算定ができない」として抜本的な見直しを求めた。

リハビリテーションのアウトカムを評価する加算として、18年度改定で新設された「ADL維持等加算」も算定率は19年4月時点で2.38%にとどまっている。

小泉立志委員(全国老人福祉施設協議会理事)は同加算について「算定要件が複雑であり、労働負荷に見合った算定単位とは言い難い」と指摘。同加算の算定要件のうち「評価期間に連続して6月以上利用した期間のある要介護者」のデータ提出を「地域密着型通所介護に合わせて18名の提出とすることが考えられる」などとした。また、同加算の普及を進めるため、実績にかかわらずBarthel Indexの測定データを提出した事業所を評価する加算区分の新設も求めた。

また、椎木巧委員(全国町村会副会長、周防大島町長)は「報酬体系が複雑になり過ぎて、特に小さな事業所ではその全容を理解するのが難しいのではないか」と懸念を示し、報酬体系の簡素化の必要性などを指摘した。

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