夏季賞与減額の病院が27%、6月も大幅赤字 日病などが調査

新型コロナウイルス感染拡大による病院経営状況の調査(2020年度第1四半期)-結果報告-(8/6)《日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会》

日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会が6日発表した、新型コロナウイルス感染拡大の中での2020年度第1四半期の病院経営状況に関する会員病院を対象としたアンケート調査の結果によると、27.2%の病院が夏季賞与を減額することが分かった。6月は患者数がやや回復したが、医業損益は大幅な赤字が継続し、診療報酬引き上げにもかかわらず、経営悪化に歯止めはかからなかったとした。地域医療を支えるために、緊急的な経営支援が必要だとしている。

調査は3団体に加盟する全4,496病院を対象に実施、有効回答は1,459病院(32.5%)だった。

回答病院の患者数は、外来が4月7,418人(19年9,181人)、5月6,801人(8,994人)、6月8,287人(8,934人)。入院は4月5,689人(6,312人)、5月5,524人(6,407人)、6月5,607人(6,272人)と推移した。

外来は6月が最も多く、入院も6月は4月には及ばなかったが5月より多い。このため、患者数は「わずかに回復の兆しは見える」としている。

この中で、全病院の経営状況は、医業収益が前年同月比で4月9.4%減、5月15.3%減、6月4.7%減。医業利益率は4月9.1%の赤字(19年1.4%の黒字)、5月8.4%の赤字(3.9%の黒字)、6月12.1%の赤字(6.3%の赤字)となった。

このうち、コロナ患者の入院受け入れ病院の状況を見ると、医業収益は4月11.2%減、5月17.4%減、6月5.7%減。医業利益率は4月11.4%の赤字(19年1.0%の黒字)、5月11.1%の赤字、(3.8%の黒字)、6月14.8%の赤字(7.7%の赤字)となっている。

一方、コロナ患者の入院を受け入れていない病院は、医業収益が4月5.8%減、5月11.4%減、6月3.1%減。医業利益率は4月4.7%の赤字(19年2.3%の黒字)、5月3.6%の赤字(4.2%の黒字)、6月7.7%の赤字(4.1%の赤字)だった。

コロナ患者の入院受け入れ病院は、医業収益のマイナスが大きく、やや回復した6月も、医業利益率は4月、5月と続いた2桁の赤字がさらに拡大した。

一時的外来・病棟閉鎖病院では、特に医業利益率がさらに悪化した状態にある。

こうした状況に対し「新型コロナウイルス感染患者に対する診療報酬引き上げが行われたものの、経営状況の悪化に歯止めはかからなかった」との見解を示した。

また、コロナ患者の受け入れを行っていない病院についても「第1四半期を通じて対前年で経営状況の悪化を認めた」とした。

調査結果のまとめとしては、こうした状況下で「4分の1を超える病院が夏季賞与を減額支給せざるを得ない状況」にあることを第1に挙げた。

その上で、緊急包括支援事業として病院とその職員への支援が予定されているが現時点では実行されていない中で、病院経営の悪化は深刻であり、その長期化も予想されることから、適切な対応が行われなければ「病院経営が破綻し、地域医療が崩壊する危険性すらある」と指摘。「地域医療を支えるために、緊急的な経営支援が必要」だとした。

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