第8期介護保険事業(支援)計画の基本指針案に災害・感染症対策

社会保障審議会介護保険部会(第91回 7/27)《厚生労働省》

厚生労働省は27日、2021年度から23年度までの第8期介護保険事業(支援)計画のための基本指針について「記載を充実する事項(案)」のさらなる議論を、社会保障審議会・介護保険部会に求めた。2月の同部会で25年と40年を見据えたサービス基盤などをテーマに議論を行ったが「災害や感染症対策に係る体制整備」を新設するなど、修正を加えた案を提示した。

・第91回社会保障審議会介護保険部会

近年の災害発生状況や、新型コロナウイルス感染症の流行を踏まえた「備えの重要性」について、▽介護事業所等と連携し防災や感染症対策についての周知啓発、研修、訓練を実施する▽関係部局と連携して、介護事業所等における災害や感染症の発生時に必要な物資についての備蓄・調達・輸送体制をあらかじめ整備する▽都道府県、市町村、関係団体が連携した災害・感染症発生時の支援・応援体制を構築する-などを、基本指針案に新たに記載した。

これ以外にも、2月の議論で示された内容から、▽介護人材の処遇改善や他業種からの新規参入の促進▽就労的活動支援コーディネーターの役割-を追記するなどの見直しが行われた。

委員からは、▽介護職員の処遇の底上げが人材確保には重要で、国がさまざまな基金を用意しているが、活用していない都道府県に推進を促して(久保芳信・UAゼンセン日本介護クラフトユニオン会長)▽就労的活動支援コーディネーターを明記する点について、自治体の規模により確保が困難な場合もあるので十分な配慮を。地域の企業の協力も必要(伊藤彰久・日本労働組合総連合会総合政策推進局生活福祉局長)▽介護保険だけでできる範囲は限られる。特に医療保険との連携について、両者を使う高齢者は多いので事業の一体実施など新たな枠組みを(津下一代・あいち健康の森健康科学総合センターセンター長)-などの発言があった。

山際淳委員(民間介護事業推進委員会代表委員)は、感染症で人材確保の困難さが深刻化を増し「介護人材は極めて疲弊している。期待された外国人介護人材の入国も止まり、現在のサービス提供を維持することさえ難しい状況」だとし、「基本指針においても切実な危機感を踏まえて、従来の延長線上での検討だけでなく新たな戦略を」などと意見を述べた。

これらの意見を踏まえて、第8期計画に向けた基本指針案の最終調整を部会長と厚労省に一任することが大筋で了承された。

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