アビガンの投与で効果に有意差出ず 藤田医科大が最終結果を発表

ファビピラビル(アビガン)特定臨床研究の最終報告について(7/10)《藤田医科大学》ほか

新型コロナウイルス感染症に対し、ファビピラビル(製品名アビガン、富士フイルム富山化学)によるウイルス量の低減効果に関する臨床試験を行っている藤田医科大は10日、最終結果の暫定的解析を発表。ファビピラビルの通常投与群(1日目から内服)と遅延投与群(6日目から内服)を比較した結果、通常投与群で6日目までにウイルスの消失、解熱に至りやすい傾向は見られたが、統計的有意差には達しなかったとした。

新型コロナウイルス感染症に対する治療薬の早期承認を目指している厚生労働省は、最優先で審査することとし、申請データについては、公的資金による臨床研究の結果も企業の治験データを代替できる可能性があるとしていた。厚生労働科学研究として実施している藤田医科大のファビピラビル試験などを想定したものだ。

藤田医科大の臨床研究は、感染しても無症状あるいは軽症患者を対象として、ファビピラビルの通常投与群(1日目から内服)と遅延投与群(6日目から内服)に分け、遅延投与群が内服を開始する6日目までの「累積ウイルス消失率」を比較したもの。実質的に、ファビピラビルの投与群と非投与群との比較になっている。

患者89人を両群に無作為に振り分けたが、研究参加時にウイルスが消失していたことが後日に判明した19人は評価から除外。最終的には通常投与群36人、遅延投与群33人(1人が割り付け直後に不参加)での結果となった。

主要評価項目の6日目までの累積ウイルス消失率は、通常投与群が66.7%、遅延投与群は56.1%で、通常投与群の方が10ポイント以上上回ったが、統計的有意差には至らなかった。

また、探索的評価項目とされた「37.5℃未満への解熱までの平均時間」は、通常投与群が2.1日、遅延投与群は3.2日で、通常投与群が1.1日短かったが、やはり統計的有意差には至らなかった。

この結果から、通常投与群は、遅延投与群に比べて6日目までにウイルスの消失や解熱に至りやすい傾向が見られたものの、統計的有意差には達しなかったとしている。

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