特定処遇改善加算、4割が未請求 社保審・介護給付費分科会

社会保障審議会介護給付費分科会(第178回 6/25)《厚生労働省》

厚生労働省は25日の社会保障審議会・介護給付費分科会に、「介護人材の確保・介護現場の革新」をテーマに議論を求めた。2019年10月にスタートした「介護職員等特定処遇改善加算」(特定処遇改善加算)の請求が6割に届かなかったなどの集計結果が示され、委員からは広く算定が行われるように阻害要因を分析するなどの意見が出た。

・第178回社会保障審議会介護給付費分科会(オンライン会議)資料

21年度介護報酬改定に向けて、同分科会では横断的なテーマから議論を進めている。この日の議論では、介護人材の確保・介護現場の革新をテーマに、(1)人材の確保・育成、職場への定着、介護現場の生産性向上(2)介護職員のやりがいの醸成や処遇改善(3)介護ロボットの活用推進(4)会議や研修へのICT活用(5)文書量の削減による負担軽減に向けた方策-などの論点が、厚労省から示された。

20年1月審査分の集計結果では、「介護職員処遇改善加算」は全体の92.6%の事業所が請求していたが、勤続10年以上の介護福祉士などへのさらなる処遇改善としてスタートした特定処遇改善加算は、全体の57.0%にとどまった。

4割の事業所が特定処遇改善加算を請求していないことに対し、「効果検証をしっかりして加算の在り方を議論すべき」「全事業所が算定できるように、手続きの簡素化や職員間の柔軟な配分を可能に」など、多数の委員から意見が出た。

また、「介護老人福祉施設」が83.5%であるのに対し、「訪問介護」は45.8%と低いことから、「業界としても加算算定の阻害要因の分析を進めていきたい」(今井準幸・民間介護事業推進委員会代表委員)などの意見があった。

一方、介護人材の必要数について、委員が厚労省に現在の状況を尋ねる場面もあった。厚労省が示した「第7期計画に基づく介護人材の必要数」では、25年に向けて、16年の約190万人から毎年6万人ずつ介護人材を増やす必要があるが、事務局は、今回の新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、「外国人が入ってこれない」など充足されておらず、一層の対策を打ち出してテコ入れすることが必要だと答えた。他の委員からも、人材不足への対応は、新型コロナによって効率化等よりもいかにマンパワーを増やすかに尽きると実感したため、特定処遇改善加算がより多くの事業所で、適切に配分される必要があるなどの意見があった。

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