非常事態における健康・医療情報の利活用も論点に 厚労省

健康・医療・介護情報利活用検討会、医療等情報利活用WG及び第1回健診等情報利活用WG(第2回 5/18)《厚生労働省》

健康・医療・介護情報利活用検討会 医療等情報利活用ワーキンググループ

厚生労働省は18日、健康・医療・介護情報利活用検討会を開催した。電子処方箋の実現に向けた環境整備や全国の医療機関で患者の診療情報を確認できる仕組みの基盤について、夏に予定している工程表策定に向けた議論を進めてきたが、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、非常事態における情報の利活用の在り方が論点に加わった。

2019年6月に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針」には、患者の保健医療情報を患者本人や全国の医療機関等で確認できる仕組みについて、20年夏までに工程表を策定することが盛り込まれた。同検討会では、工程表の策定に向け、費用対効果や情報セキュリティの観点を踏まえた健康・医療・介護情報の利活用を推進するための仕組みについて議論している。

2回目の開催となったこの日は、同検討会の下に設置した医療等情報利活用WGと健診等情報利活用WGの構成員も交えて、ウェブ会議形式で意見交換を実施した。具体的な検討内容は、▽保険者・自治体・事業主など、管理者が異なる各種健診・検診結果情報について、国民が電子的に確認・利活用できる仕組みの在り方▽医療等情報(レセプトに基づく薬剤情報など)を、本人や全国の医療機関などにおいて確認・利活用できる仕組みの在り方▽電子処方箋の実現に向けた環境整備-について。

新型コロナウイルス感染症の拡大で注目を集めたオンライン診療の活用という観点からも、レセプトによって得られる薬剤情報や疾病名などから、重症化リスクのある患者を把握することが有用と考えられる。厚労省は、実際の医療機関間の情報連携のニーズや実態を踏まえながら、現場の利便性に配慮した仕組みを検討したいなどとした。

構成員からは全体を通じて、情報活用システムの安全性(セキュリティ)と利便性のバランスの在り方について指摘する意見が複数あった。特に非常時の情報連携・活用の仕組みについては、非常時のスピードや利便性を優先した対応と平常時における対応は区別して考えるべきとする意見が相次いだ。

電子処方箋については、医療等情報利活用WGの渡邊大記構成員(日本薬剤師会常務理事)が、診療所と薬局との情報共有を進める上で、診療、処方や調剤の各段階で生じるデータを誰が扱うことができるのか、整理するよう求めた。

検討会の石川広己構成員(日本医師会常任理事)は、電子処方箋を普及させる上で一番大事なことは処方箋の真正性だと指摘。偽物が入り込まない仕組みを確立することが、ほかの医療や健康情報の共有を進める上でも、患者の個人情報を守る基本的な考え方になるとした。

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