在医総管と施設総管、電話診療でも算定可能 中医協総会で了承

中央社会保険医療協議会 総会(第456回 4/24)《厚生労働省》

厚生労働省は24日の中央社会保険医療協議会・総会で、在宅時医学総合管理料(在医総管)と施設入居時等医学総合管理料(施設総管)について、医師が電話で在宅患者を診療すれば、訪問したものとして算定することを認めることを提案し、了承された。新型コロナウイルスの感染が拡大する中、医師が患者などから訪問を控えるよう求められるケースがあることを踏まえたもので、感染拡大時の臨時的・特例的な措置。同様に、訪問看護ステーションが電話などで在宅患者に対応した場合も診療報酬を算定できるようにすることでも一致した。

・中央社会保険医療協議会 総会(第456回) 議事次第

在医総管と施設総管は、通院困難な在宅患者に対して、医師が定期的に訪問診療を行った場合の評価。「月2回以上訪問診療を行っている場合」の在医総管などの算定では通常、医師が患者宅に訪問せず電話などを用いて診療しても、訪問診療を行ったとはみなされない。

しかし、感染が拡大している間の限定した措置として、この4月に限って電話などで診療すれば訪問診療を行ったものとみなす。ただし、5月以降は、医師が1カ月に訪問診療と電話での診療を1回ずつ行えば「月2回訪問」の在医総管などを同月に限り算定できるが、2カ月以上連続してこの組み合わせの診療を行った場合、2カ月目以降は通常通り、「月1回訪問」の在医総管などを算定することになる。

「月1回以上訪問診療を行っている場合」の在医総管なども、4月は電話などによる診療を訪問診療と同じ扱いとするが、5月以降は通常通りの取り扱いとする。

また、新型コロナウイルスの感染の疑いのある患者や感染した患者に対し、医師が感染予防策を取った上で往診などを行えば、院内トリアージ実施料(300点)の算定を認める。これも感染拡大時の臨時的な措置。

訪看ステーションの電話対応でも算定可能

訪問看護ステーションで実施される訪問看護について、感染を懸念した利用者などから訪問を拒否されることがあるため、電話などで対応しても診療報酬の算定を臨時的に認める。その算定要件は、▽利用者やその家族らの同意を取得する▽同意の取得や電話などによる対応の内容を記録する-ことなど。

例えば、訪問看護ステーションの看護師が週2日の訪問看護を4週間(計8回)実施すると、通常なら基本療養費(5,550円×8日)と管理療養費(初日7,440円と2日目以降は3,000円×7日)の計7万2,840円が算定できる。

一方、看護師が訪問看護を1回、電話などによる対応を7回行った場合、算定できるのは、基本療養費(5,550円×1日)と管理療養費(初日7,440円と2日目以降は3,000円×7日)の計3万3,990円。併せて、感染の疑いのある人や感染した患者に対し、訪問看護ステーションの看護師が感染予防策を取った上で訪問看護を実施すれば、特別管理加算(月2,500円)の算定が可能となる。

議論では、電話などで対応した場合でも算定を認めることについて、松本吉郎委員(日本医師会常任理事)が、対応するのは理学療法士らも対象となるのかと質問した。これに対し、厚労省保険局の森光敬子医療課長は、「対象は看護職員のみだ」と応じた。

訪問薬剤管理指導も臨時的措置

総会では、感染が拡大している間に限り、薬剤師が患者宅を訪問せずに電話などで薬学的管理指導を行った場合、薬剤服用歴管理指導料の算定を認めることも了承した。

例えば、薬剤師が調剤と電話などでの薬学的管理指導をすれば、調剤技術料と薬剤料等、薬剤服用歴管理指導料の算定が可能となる。

この日の総会で決まった、診療報酬上の特例的な措置に関しては、患者らが感染するのを懸念して訪問を拒否しても、医療機関はまず、医療上の必要性などについて患者から理解を得て、訪問診療や訪問看護、訪問薬剤管理指導の継続に努めることが前提となる。

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