処方箋の電子化、管理サービス運営主体の確保に課題

健康・医療・介護情報利活用検討会 医療等情報利活用ワーキンググループ(第1回 3/26)、電子処方箋の運用ガイドラインの改定案に関する御意見募集(パブリックコメント)について(3/23)《厚生労働省》

厚生労働省の健康・医療・介護情報利活用検討会の「医療等情報利活用ワーキンググループ」(WG)は、電子処方箋の実現に向けた環境整備についての検討を26日開始した。同省は、紙媒体の引換証を必要とする運用を見直す、新たな仕組みを示しているが、その核となる「電子処方箋管理サービス」の運営主体の確保に課題が残る。

・第1回 健康・医療・介護情報利活用検討会 医療等情報利活用ワーキンググループ 資料

現行の電子処方箋の運用ガイドライン(GL)では、電子処方箋に対応していない薬局でも患者が調剤を受けられるよう、通常の処方箋への転換が可能な紙の「電子処方箋引換証」を用いた運用が示されている。しかし、政府方針(2018年6月に閣議決定された規制改革実施計画や19年6月に閣議決定された成長戦略フォローアップ)では、GLを改め、電子処方箋のスキームを完全に電子化することが求められている。19年12月には、改定したGLに沿った環境整備を踏まえた電子化の23年度からの実施を目指すことが盛り込まれた「新デジタルガバメント実行計画」が閣議決定されていた。

GLの改定案については、4月5日までパブリックコメントが募集されている。改定案では、電子処方箋引換証の発行を不要とする新たな仕組みとして、患者から依頼を受けた医療機関が、電子処方箋管理サービスに処方箋を登録する運用フローを示している。

厚労省は26日のWGで、運用の核となる電子処方箋管理サービスについて、どのような運営主体を確保すべきか構成員に議論を促した。現在、電子処方箋管理サーバーを運用している地域医療情報連携ネットワークの実例や民間事業者によるサービス提供の運用例が把握できていないことを課題として示している。

山本隆一構成員(医療情報システム開発センター理事長)はGLの改定案について、紙の処方箋から電子処方箋への「移行期をどうやって短くするか」という視点が抜けていると指摘。電子処方箋を普及させるために電子化された処方箋が原本として運用される状態を実現させるためのロードマップを策定すべきだと主張した。

このほかに、ランニングコストを捻出する仕組みが決まらないと厚労省が示している運用フローの実現に至らないという指摘や、患者の利便性の確保を求める意見などがあった。

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