「主マネ研修、受けやすい環境の整備を全国で」 ケアマネ協会・濱田副会長


《 日本介護支援専門員協会・濱田副会長 》

事業所の管理者を主任ケアマネジャーに限定する居宅介護支援の運営基準の厳格化をめぐり、厚生労働省は1月、その完全実施を猶予する経過措置を6年間延長することを正式に決めた。

今回の経過措置の延長は、来年度末の時点で主任ケアマネ以外が管理者を務めている事業所のみが対象。その管理者が管理者を担い続けていくケースに限り、2027年3月31日まで厳格化は適用されないことになった。

この決定をどう捉えているのか? 審議会などの議論に関わった日本介護支援専門員協会の濱田和則副会長に聞いた。【聞き手・編集 Joint編集部 青木太志】

− 協会は経過措置の延長を要望してきました。

主任介護支援専門員をどうしても確保できない事業所が出ると、必要なサービスを受けられないなど利用者にしわ寄せがいくことになってしまいます。それが最大の懸念材料でした。

− そもそも、3年間の経過措置では短かった?

都道府県によっては主任介護支援専門員研修をスムーズに受けることができない状況が生じています。居宅介護支援の事業所数が非常に多いこともありますので、ある程度やむを得なかった面もあるでしょう。

− 6年間という延長の長さは適当?

今後、方針が再度変更されるのも良くないですし、そういう意味では非常に適切な判断だったと捉えています。もっと簡単で頻繁に開催される研修だったら、より短期間で調整することができたのかもしれません。ただ研修が年に1回となりますと、もしそれを受けられなければ翌年になってしまい大変でしょう。現場の介護支援専門員の負担も考慮し、少し長めの期間が設定されたと認識しています。

− 今後の課題は?

主任介護支援専門員研修を受けやすい環境の整備を十分に進められるかどうかです。都道府県ごとに状況が異なっていますので、まずは個々の実態を詳しく把握する必要があるでしょう。

− 協会として特に求めたいことは?

1つあげるとすれば、都道府県ごとの受講要件の違いを正してもらうことですね。市町村による推薦状を必要とするところもあり、研修を受けにくい要因の1つとなっています。もちろん、人材の資質を担保するという視点は今後も非常に重要でしょう。ただ今は、管理者として活躍する主任介護支援専門員を増やしていかなければいけません。まずは研修を希望する人が皆スムーズに受けられる環境を作って頂きたい。

− 全国統一の受講要件に?

さしあたり全国の状況を調べて明らかにすべきです。そうすることで、現行のルールの中でどんな受講要件を設定するのが一般的なのかよく分かるでしょう。各都道府県はそれを踏まえ、主任介護支援専門員の養成を推進する観点から適切に運用してくれると期待しています。

− 最後に、管理者を主任ケアマネに限定する意義を改めて。

やはり公正・中立なケアマネジメントの推進、ケアマネジメントの質の向上のために必要ではないでしょうか。主任介護支援専門員研修では、他の事業所の参加者と交流することなどで人材育成や人事管理、業務管理の手法などを参考にすることもできます。その成果はデータにも表れました。主任介護支援専門員が管理者を務めている事業所はそうでない事業所と比べて、事業所内検討会を定期的に開いていたりOJTを行っていたりする割合が高い − 。国の調査結果ではそう報告されています。我々は今後も引き続き、主任介護支援専門員の養成がさらに進むよう行政への提案や現場の支援に力を入れていきます。

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