徐放性製剤の粉砕投与で血圧低下 日本医療機能評価機構

医療安全情報No.158(1/15)《日本医療機能評価機構》

日本医療機能評価機構はこのほど、薬の有効成分が少しずつ長時間放出され続けるように加工された徐放性製剤を粉砕して患者に投与した結果、有効成分が体内に急速に吸収されて血圧低下など身体に影響を来した事例の報告が、2014年1月から19年11月までに計4件あったことを明らかにした(参照)。こうした事例が発生した医療機関では、徐放性製剤を粉砕して投与してはいけないことを理解してもらったり、患者に処方されていた錠剤を病棟で初めて粉砕する際は粉砕してもいいかどうかを薬剤師に問い合わせるか、添付文書で確認したりするなど再発防止に努めているという(参照)。

・医療安全情報 No.158 2020年1月

報告された事例は、経鼻栄養チューブや腸瘻カテーテルから薬剤を投与したケース。事例の1つでは、患者が経鼻栄養チューブを挿入していることを知らない研修医が、徐放性製剤の「ニフェジピンCR錠20mg」を処方した。看護師は薬剤部から届いたこの薬剤を粉砕して経鼻栄養チューブから投与した結果、1時間後に患者の血圧が80mmHg台に低下した。そのため、病棟薬剤師が患者の急激な血圧低下の原因を調べたところ、徐放性製剤を粉砕して投与していたことに気付いた(参照)。

別の事例では、看護師が肺高血圧症の入院患者に対し、徐放性製剤の「ケアロードLA錠」を粉砕して経鼻栄養チューブから連日投与していた。毎回、投与後に患者の血圧が低下したため、この薬剤の添付文書を確認したところ、徐放性製剤であることが分かり、粉砕して投与したことによって急激な血圧低下を来したことに気付いた(参照)。

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