訪問看護24時間対応のさらなる評価を要望 中医協公聴会

中央社会保険医療協議会 総会(公聴会)(第447回 1/24)《厚生労働省》

中央社会保険医療協議会(中医協)は24日、2020年度の診療報酬改定に向け、静岡県富士市で公聴会を開催した。応募者の中から公益委員が選んだ10人が登壇し、医療提供者、保険者、患者などそれぞれの立場から意見を発表した。訪問看護ステーションで所長を務める女性は、訪問看護での24時間対応へのさらなる評価を要望した。中医協では、22日に募集を締め切った「これまでの議論の整理案」への意見や公聴会での意見を参考に、診療報酬の配分を巡る詰めの議論に入る。

・第447回 中央社会保険医療協議会 総会(公聴会) 議事次第

公聴会の開催は、医療提供者や保険者、患者らの声を診療報酬改定に反映させるのが目的で、この日は約150人が参加した。意見を発表したのは、地元のクリニックの院長や薬局経営者、訪問看護ステーションの所長、健康保険組合の関係者、患者支援団体代表など10人。

聖隷訪問看護ステーション千本(沼津市)で所長を務める櫻井悦子氏は、訪問看護師が24時間体制で在宅訪問することによって利用者の安心につながっていると説明。その上で、休日や夜間なども在宅訪問する看護師の緊急時対応への評価が「あまりにも低い」とし、診療報酬での評価の充実を求めた。

櫻井氏はまた、夜間訪問の場合、同ステーションでは看護師の安全面などを考慮して2人体制で行っているが、「1人分の単価しかないので、経営的に非常に厳しい」と現状を語った。

訪問看護については、診療報酬上の評価として複数名訪問看護加算があるが、その利用者の要件に当てはまらない場合でも、同ステーションでは夜間訪問を2人体制で実施しているとみられる(参照)。

10人の意見発表後、田辺国昭会長(東大大学院法学政治学研究科教授)が、保険者側と医療提供者側から、「医師らの働き方改革」の重要性や、「医療機能の分化」「かかりつけ医機能」のさらなる推進という点で共通の認識が示されたと指摘した。

その上で、19年12月にまとまった20年度改定の基本方針の項目に沿って、両側の意見を整理。保険者側から、▽真に働き方改革が必要な部分に対して必要な手当てをする▽働き方改革でも特にマネジメント改革を積極的に進める必要がある▽入院医療に関してできる限り機能分化を図る▽かかりつけ医機能をどのように発揮しているかを患者が理解できるようにする▽オンライン診療をさらに普及させて患者の利便性の向上を図る▽診療報酬明細書の発行の義務化を進める-との意見や要望があったとした。

一方、医療提供者側からは、▽救急医療を担う中小規模病院に何らかの対応をする▽医師事務作業補助者への評価を充実させる▽周産期や小児科への評価を充実させる▽24時間体制で訪問看護を行う場合の評価を充実させる▽大規模な訪問看護ステーションの均てん化を図る-などの要望があったと総括した。

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