介護福祉士会、国試義務化の先送りに異論 「本質的な検討を」


《 日本介護福祉士会・石本淳也会長 》

専門学校や大学などの養成校を出た人にも国家試験の合格を義務付ける介護福祉士の資格取得方法の見直しをめぐり、日本介護福祉士会が24日に公式サイトで声明を発表した。【Joint編集部】

現行の経過措置の期間を延長して実施を先送りすることに決めた政府に対し、「資格に本質的な価値を位置付けなければ、新たな介護人材の確保も介護人材の定着も図れない」などと異論をとなえている。

・日本介護福祉士会が発表した声明

介護福祉士の資格はこれまで、養成校に通って卒業するだけで取ることが可能だった。厚生労働省は人材の資質や社会的評価を高める観点から、これを改めて国試を義務化していく方針。現在は5年間の経過措置の最中で、2022年度から完全に実施する予定だった。

・養成施設ルートへの国家試験導入の道筋

経過措置の期間が延長された背景には、外国人留学生の急激な増加がある。このまま国試を義務化すれば、多くの貴重な人材を母国へ帰したり養成校の経営が深刻な打撃を受けたりする結果を招くとして、業界団体などから再考を求める声があがっていた。具体的にいつまで延長するのか、厚労省は年度内にも決定するとしている。

一方で介護福祉士会は、国試の義務化を先送りすることに一貫して反対の立場をとってきた。人材の資質や社会的評価を高める、という目的の達成が遠のくとみているためだ。

今回の声明では「極めて遺憾」とし、「介護福祉士の役割・機能の明確化と、社会的評価を得るための制度的枠組みの整備に向けた本質的な検討を行うことこそが重要」と主張。あわせて以下のように訴えた。

「慢性的な人手不足の問題が急務の課題であり、外国人材の参入など社会情勢の変化については当会も十分理解しています。そのような状況だからこそ、国家資格の質の担保や価値の創出が何より重要なはずです。これからさらに介護ニーズが増大する我が国において、その中核的担い手であり、国家資格である介護福祉士の資格価値を高めることが、介護の質を担保するためにも不可欠と考えます(原文ママ)」

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