200床以上一般病院に定額負担拡大で反対論なし 社保審部会

社会保障審議会医療保険部会(第123回 12/25)《厚生労働省》

厚生労働省は25日、社会保障審議会・医療保険部会に全世代型社会保障検討会議の中間報告の内容を報告した。大病院受診時の定額負担を200床以上の一般病院にまで拡大する方針に対して、反対論はなかった。しかし、増額分を公的医療保険の負担を軽減するよう改めることについては、日本医師会の委員が違和感があるとした。一方、経済団体の委員は、受診時定額負担も必要で引き続き議論することを求めた(参照)。

■第123回社会保障審議会医療保険部会(ペーパレス) 資料

中間報告は、大病院受診時の定額負担について、対象を200床以上の一般病院に拡大するとともに、初診時5,000円以上、再診時2,500円以上の負担額も増額し、増額分を「公的医療保険の負担を軽減するよう改める」こととした(参照)。

日本医師会副会長の松原謙二委員は、増額分の扱いについて「違和感がある」と指摘。「選定療養としてもらう以上は、その対応をきちんとしなければならない」とし、現状通り、病院の収入として位置付けるべきとの考えを示した。

一方、この制度の導入時に学術的研究会議で議論したという菅原琢磨委員(法政大経済学部教授)は、公的医療保険の負担軽減について「増額分は医療機関でなく、国庫に入ることになるか」と厚労省に質問。

これに対し厚労省は、中間報告は内閣府が担当しているため、厚労省としては字義通り受け止めているとして回答を避ける一方、具体策は社会保障審議会と中央社会保険医療協議会の検討に委ねられていて、今後の議論になるとした。

菅原委員は、200床以上の一般病院にまで拡大されることについて、研究会議での議論では、対象を広くした場合に救急外来が増える結果につながる懸念があったとした。救急を担当する医師の負担が問題となっている中で、救急外来の増加という結果にならないよう検証が必要だとした。

東海大健康学部長の堀真奈美委員は、医師総数に対して外来受診回数が多いのは事実としてあるとし、総受診回数に対して、大病院の紹介状なしの回数、中小病院で紹介状の有り無しの回数などのデータを見て議論すべきだとした。

日本慢性期医療協会副会長の池端幸彦委員は、200床以上の一般病院の考え方について、療養病床や障害者病床を持つ病院があることなど、実態を踏まえた議論が必要だとした。

議論は、厚労省の中間報告の内容の紹介を受けて、各委員がそれぞれの見解を示したもの。厚労省は、この中間報告に関する医療保険部会としての議論は、年明けから開始する方針だとした。

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