インセンティブ交付金、倍増の400億円 来年度予算案 介護予防を強化へ


《 厚労省 》

政府は20日、一般会計の総額を102兆6580億円とする来年度予算案を閣議決定した。

厚生労働省は健康寿命の延伸を予算事業の大きな柱の1つに据えている。

自治体に積極的な取り組みを促す介護のインセンティブ交付金は、200億円だった今年度からの倍増が実現。地域作りや予防などに一段と注力するモチベーションを引き出す仕掛けは、総額400億円とスケールが大きくなる。政府は年明けの通常国会で予算案の早期成立を目指す。

介護のインセンティブ交付金は市町村と都道府県が対象。個々の努力や成果に応じて配られる点が特徴で、言わば「頑張ったところが報われる仕組み」だ。

国が都道府県向け、市町村向けの評価指標をそれぞれ定めており、その採点結果で交付額の多寡が決まる。自治体はもらったお金を保険料の軽減などに活かす。創設は2018年度。

評価指標は多岐にわたるが、例えば地域包括支援センターの強化や地域ケア会議の活性化、ケアマネジメントの質の向上、介護予防の推進、医療と介護の連携、介護人材の確保などの状況をみる中身となっている。また、要介護状態の維持・改善の度合いに着目した指標も組み込まれている。

“通いの場”を重点評価へ

厚労省は今後、インセンティブ交付金の効果を高める観点から評価指標をアップデートする方針だ。

参加者が体操をしたり会話をしたりする“通いの場”の展開などに一層ウエイトを置く。地域作りや介護予防に力を入れている自治体が、より多くのリターンを得られるようにメリハリをつける。公平性に配慮しつつアウトカム指標も増やしていく。

2021年度からは、“通いの場”の展開を中心とした介護予防の評価に特化した新指標も別途創設する計画。これを使ってPDCAサイクルを回し、継続的に事業の改善を図る自治体に多くの交付金を出していく。地域の何らかの集まりに気軽に参加できる機会を増やすことが、高齢者を元気にしたりコミュニティを再建したりするカギとみている。

民間企業の参画を得たり専門職の関与を深めたりすることも、評価の重要な着眼点の1つとなる。自治体がよりアクティブな姿勢に転じれば、現場の関係者にも相応の影響が及ぶことになりそうだ。

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