一般介護予防事業等の推進で取りまとめ案を検討会に提示 厚労省

一般介護予防事業等の推進方策に関する検討会(第8回 11/29)《厚生労働省》

厚生労働省は11月29日、「一般介護予防事業等の推進方策に関する検討会」に対して議論の取りまとめ案を提示した。介護予防につながる活動に積極的な市町村からは予算の上限額について、弾力的な運用を求める要望があったが、介護保険第2号被保険者(40-65歳未満の医療保険加入者)への配慮から、現行の仕組みを維持すべきとの意見もあり、この点は両論併記となっている。同日の議論では事業者団体の代表者から、サービス価格の下限設定を求める意見もあった。取りまとめ案は次回会合での議論を経て社会保障審議会・介護保険部会に報告される。

■第8回一般介護予防事業等の推進方策に関する検討会(ペーパーレス)資料

同検討会は2014年に創設された「一般介護予防事業」(市町村が介護予防に重点を置いて実施する「地域支援事業」の一部。介護予防把握事業、介護予防普及啓発事業、地域介護予防活動支援事業、一般介護予防事業評価事業、地域リハビリテーション活動支援事業の5つの事業)や、より広範に「介護予防・日常生活支援総合事業」(地域支援事業の一部で一般介護事業を含む。介護予防と日常生活支援を一体的に提供する市町村事業)を含めた事業に今後求められる機能などについて集中的に審議をしてきた。

取りまとめ案では、高齢者と地域とのつながり促進などを一般介護予防事業などに今後求められる機能として指摘している。年齢層や関心、健康状態などで分断しない多様な高齢者の参加の場を創出するために、利用を促す視点だけでなく、ボランティアの活用など「就労的活動の普及促進」に向けた行政の支援を強化する必要性も明記した。

また、取りまとめ案では、こうした新たに求められる機能を実現させるための具体的な方策について、(1)地域支援事業の他事業との連携方策や効果的な実施方策、在り方(2)専門職の効果的・効率的な関与の具体的方策(3)PDCAサイクルに沿った推進方策-の3つに整理した。

(1)については、事業の取り組みやすさやサービス利用の継続性の観点から、▽総合事業の対象者の弾力化(総合事業の対象者は「要支援認定を受けた者」または「基本チェックリスト該当者」に限定される)▽総合事業のサービスの価格の上限を定める仕組みの見直し(総合事業では地域の実情に合わせたサービス提供を目的として、必要な人員・運営基準や単価を自治体が定めることができる)▽介護予防の取り組みを積極的に行う際の総合事業の上限額の弾力化-などを引き続き介護保険部会での検討事項とした。

これに対して安藤伸樹構成員(全国健康保険協会理事長)は、「上限額の中で効果的に効率的に実施することがあるべき姿」と強調し、事業上限額の弾力的な運用を導入する場合には事業の効果を分析して結果を開示することを求めた。斉藤正行構成員(日本デイサービス協会理事長)は、事業を受託する立場からサービス単価の下限の設定について検討を求めた。

また、(3)について取りまとめ案では、市町村の事業を評価する指標を整理した。

国による支援方策についても明記し、通いの場などの取り組みの効果検証などを通じて「若い世代にも理解が得られるよう、エビデンスの構築を行うことも求められる」とした。

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