医療機関経営は黒字で安定的と支払側、診療側は厳しさ強調

中央社会保険医療協議会 総会(第436回 11/27)《厚生労働省》

次期診療報酬改定の改定率についての議論を開始した中央社会保険医療協議会は27日の総会で、支払側と診療側が医療経済実態調査の結果についての考え方を発表し、支払側は、一般病院も国公立以外は黒字とするなど全体として安定的に黒字で推移しているとの分析を示した。一方、診療側は、病院、診療所、歯科診療所、保険薬局とも厳しい経営状況にあるとの見解を表明した。

■中央社会保険医療協議会 総会(第436回) 議事次第

次期診療報酬改定の改定率は、政府が2020年度予算編成の一環として12月中旬ごろに決定する。中医協は、その政府決定に向けて、医療経済実態調査の結果と薬価・材料価格調査の結果を踏まえて意見をまとめ、予算編成に当たる加藤勝信厚生労働相に提出する。

27日の中医協・総会は、医療経済実態調査の結果について、支払側では健康保険組合連合会による分析結果を同連合会理事の幸野庄司委員が発表し、診療側では7人の委員の連名による見解を日本医師会常任理事の松本吉郎委員が発表。意見や質疑はなく、議論を終了した。

田辺国昭会長(東大大学院法学政治学研究科教授)は、各側に対し、12月上旬に次期診療報酬改定に対する考え方を提示するよう求めた。

この意見発表を受け、12月中旬の取りまとめを予定している。

前回改定では、支払側は、医療機関経営が国公立以外は「概ね堅調」とし、一方で医療費は増加を続けていることを踏まえ、国民負担抑制のために「診療報酬はマイナス改定とすべき」との意見だった。薬価改定財源も診療報酬に充当すべきではないとした。

これに対し、診療側は、医療機関の健全な経営を維持するために「薬価改定財源を診療報酬本体に充てるとともに、診療報酬はプラス改定とすべき」との意見を提出した。

中医協の中で中立的な立場にある公益委員による意見の取りまとめでは、それぞれの意見を併記し、厚労相として両者の意見を踏まえて改定率の設定に当たるよう求めた。両論併記の取りまとめだった。

今回は、支払側の分析では、国公立を除いた一般病院、また、診療所や歯科診療所、保険薬局は、それぞれ黒字で安定的に推移しているとの見方を示した。

診療側の今回の見解は、一般病院は全体として赤字、医療法人も3分の1が赤字、一般診療所は損益差額率が低下して医療法人の3分の1が赤字、歯科診療所も保険薬局も厳しい状況にあるとした。

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