効率的な介護給付へ、自治体の働き掛け強化を 財政審建議

令和2年度予算の編成等に関する建議(11/25)《財務省》

財政制度等審議会(財政審)が25日にまとめた2020年度予算の編成等に関する建議は、ケアマネジメントの利用者負担の導入などを挙げて介護給付・サービスについて範囲の見直しを求めたほか、効率の観点から自治体による働き掛けにも言及した。具体的には保険者インセンティブの強化などを求めているほか、複数の法人で本部機能の統合・連携に取り組む事業者の目標を設定して、事業者の大規模化を推進することも視野に入れている。今回の建議で介護分野の課題として示した項目は、18年度の介護保険制度改正時から持ち越されているものが多いが、「今回確実に処理することが求められる」と改めて見直しを迫った。

令和2年度予算の編成等に関する建議

財政審の財政制度分科会が10月に社会保障について審議した際に財務省が提示した資料と比較すると、今回の建議には「介護サービスの経営主体の大規模化等の施策」「介護事業所・施設の運営効率化(ICT等の活用など)」のそれぞれの推進に言及した資料が加わっている。社会福祉法人などが行う人材育成・採用などの本部機能の統合・法人化などを「自治体が目標を定めるなどして進める」ことや、「経営主体について一定の経営規模を有することや、小規模法人については人事や経営管理等の統合・連携事業への参加を指定・更新の要件とする」など、行政の強制力を強化することで事業者の大規模化を推進するよう提案している。

政府が定める骨太方針2018への提言として18年5月にまとめた「新たな財政健全化計画等に関する建議」でも財政審が求めていた「ケアマネジメントの利用者負担の導入」については今回、負担論だけではなく、「ケアマネジメントの質を評価する手法の確立」や「報酬への反映」を通じた質の向上についても言及している。利用者負担の導入は社会保障審議会の介護保険部会などでもたびたび議論されているテーマだが、日本介護支援専門員協会は相談を広く受け止め、地域の課題をすくい上げる機能が阻まれることなどを理由として全額給付の堅持を主張している。

このほかに個別の課題項目としては、▽要介護1・2認定者に対する訪問介護・通所介護の地域支援事業への移行の検討▽利用者負担の原則2割に向けた対象範囲の拡大▽予防給付事業から移行して地域支援事業で実施している訪問型・通所型サービスの人員基準などを緩和した「多様なサービス」実施事例の横展開▽18年度に創設された自治体へのインセンティブ交付金へのメリハリ付けの強化-などを挙げ、見直しの必要性を指摘している。

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