社保審・介護給付費分科会 主任ケアマネ研修の受講費、最大で5倍超の地域差 疑問の声が相次ぐ


《 社保審・介護給付費分科会 15日 》

主任ケアマネジャーの資格を得るために欠かせない研修の受講費が都道府県ごとに大きく異なっていることについて、15日に開催された社会保障審議会・介護給付費分科会では委員から疑問の声が相次いだ。

主任ケアマネは介護の世界でトップに位置する専門職の1つ。より中核的・指導的な役割を担うことが期待される地域包括ケアのキープレイヤーだ。

5年間にわたって専任のケアマネとして現場で働いてきた経験を持つ人などが、70時間の研修を受けると資格を得られる。また、5年おきに46時間の更新研修を受けなければ資格を維持できない。

厚生労働省は今後、主任ケアマネの資格を有することをケアマネ事業所の管理者の必須条件としていく方針。このため、資格の取得・維持に欠かせない研修は事業者にとってこれまで以上に大きな意味を持つことになる。

基金活用の有無が一因

15日の分科会で問題となったのは、都道府県ごとに設定されている研修の受講費だ。最大で5倍超もの格差が生じている。

第172回社会保障審議会介護給付費分科会資料

2017年度の実績をみると、主任ケアマネ研修で最も高かったのは広島県の6万2000円。以下、大阪府と和歌山県の6万円、岐阜県の5万8000円が続く。

逆に安い順でみると、秋田県が2万996円、福島県が2万3000円、島根県が2万4320円だった。格差は最大で4万1004円。広島県と島根県は隣り合っているが、3万7680円もの開きがあった。平均額は4万3690円。

一方、更新研修の平均額は3万4670円。最高は愛知県の5万2000円で、山口県の5万円、青森県、埼玉県、愛媛県の4万6000円がそれに続いた。最も安いのは栃木県の1万円。2位は岩手県の1万5900円、3位は福島県の2万円だった。格差は最大で4万2000円、実に5.2倍となっている。

格差の要因の1つは、国が都道府県ごとに設けている基金(地域医療介護総合確保基金)の活用の有無。これを研修費に充てると経費の3分の2を賄うことができ、ケアマネに求める負担を抑制できる。実際、受講費が高い都道府県には基金を使っていないところが多い。このほか、会場の確保など研修開催に要するコストがそれぞれ異なることも大きく影響しているとみられる。

「かなり不公平」

この日の会合では委員から、「受講費の格差があまりにも大きすぎる」「かなりの不公平感を感じる」といった批判が続出。「できるだけ安く受講できるよう手を打つべきだ」「受講費のことも含めて研修をより受けやすい環境を作らないといけない」といった意見が出た。

これを受けた厚労省の担当者は、「基金の存在を周知し、活用する地域が増えるよう後押ししていく」などと応じた。

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