介護人材対策で総合確保基金の活用「不十分」の声も 厚労省会議

医療介護総合確保促進会議(第13回 11/6)《厚生労働省》

厚生労働省の医療介護総合確保促進会議は6日、2024年の医療計画と介護保険事業(支援)計画の同時改定の方針について協議を始めた。一部の構成員は、病院のダウンサイジングや再編・統合に合わせて介護事業で看護師などの人材を受け入れるための方策について問題提起したほか、地域の実情に応じた医療や介護の総合的な確保を推進するために創設された地域医療介護総合確保基金が、介護従事者の確保策に十分に使われていないといった指摘が共有された(参照)。

■第13回医療介護総合確保促進会議(ペーパーレス)

消費増税分を活用して14年度に創設された地域医療介護総合確保基金の介護分野での対象事業は、「介護施設等の整備に関する事業」と「介護従事者の確保に関する事業」(参照)(参照)。同会議では19年度の自治体への内示状況について報告があった。

18年度の事業別の交付額は、介護施設等の整備に関する事業が237億円(67.9%、うち国費が157.8億円)、介護従事者の確保に関する事業が112億円(32.1%、同74.5億円)。交付先の内訳は公的機関が6.1%、民間機関が67.7%、交付先未定が26.2%だった(参照)。

東憲太郎構成員(全国老人保健施設協会会長)は、特に介護従事者の確保について、厚労省が示したデータからは、基金を活用した事業が実際にどの程度執行されたかが読み取れないことを問題視し、人材不足に対する現場の危機感との乖離から「怒りまで覚える」と不満をあらわにした。また、介護現場の人材不足は全国的な問題であることから、対策について基金を都道府県ごとに割り振るのではなく、基金を活用しながらも全国的に施策を推し進めていくことを求めた。石本淳也構成員(日本介護福祉士会会長)もこれに同調し、基金の配分が適切かどうか効果検証を求めたほか、介護職員の養成校で学ぶ学生への支援など柔軟な運用を可能とするよう要望した。

また、同会議は医療・介護・予防・住まい・生活支援が各地域で包括的に確保される仕組みについて長期的な方向性を協議していく位置付けにあるが、齋藤訓子構成員(日本看護協会副会長)らは、「(長期的な展望を検討する上では)医療と介護だけでは不十分ではないか」などと指摘。障害者や住宅確保などに関する施策と連動した政策の在り方を検討事項として提起した。

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