医介連携で医師会が市町村支援を 社保審・介護保険部会で日医委員

社会保障審議会介護保険部会(第83回 10/9)《厚生労働省》

■第83回社会保障審議会介護保険部会

社会保障審議会・介護保険部会は9日の会合で、医療と介護の連携を一層進めるための議論を行った。江澤和彦委員(日本医師会常任理事)は、市町村のリハビリテーションに関する窓口を医師会が担当してはどうかとの意見や、自らが望む人生の最終段階における医療・ケアについて話し合うACP(アドバンス・ケア・プランニング)において、在宅の場合は医療チームが一堂に会するのは難しく、「医師会としての課題」などの考えを示した。

会合では、次期介護保険制度改正に向けたテーマの一つとして、「地域支援事業等の更なる推進」について議論を行った。医療と介護の両方を必要とする高齢者が住み慣れた地域で自分らしい生活を送ることを目指す地域包括ケアシステムの構築のためには、より一層の在宅医療・介護連携の推進が必要になる(参照)。

2015年度介護保険制度改正では、市町村が行う事業として、「地域の医療・介護の資源の把握」など8つの項目について取り組む「在宅医療・介護連携推進事業」が位置付けられた。市町村にとっては初めての医療政策への取り組みで、18年4月には全ての市区町村で事業が実施されているが、進捗状況に地域差が出ており、項目の抜本的見直しや、都道府県が地域分析を行ってデータに基づいた支援をすることが必要などの意見がこれまでの会合で出されていた(参照)(参照)(参照)。

また、18年3月に「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」が見直されて、医療・ケアチームに介護従事者を含むことが明確化された。19年6月の「認知症施策推進大綱」では柱の一つに「医療・ケア・介護サービス・介護者への支援」が位置付けられたことからも、最近の動向を踏まえた現行の事業体系の見直しが必要ではないかとする一方で、市町村のノウハウの不足などが課題となっている(参照)(参照)。

江澤委員は、都道府県医師会と地区医師会が密接に連携して、市町村のリハビリテーションに関する窓口を医師会が担うなど、医療・介護連携の具体的な取り組みの案を示した。また、武久洋三委員(日本慢性期医療協会会長)は、医療から介護への移行を減らすため、「医療との接点を掘り下げて、要介護度の人が少なくなる取り組みが必要」だと述べた。

厚生労働省は、会合後の記者説明会で、医療と接点のなかった市町村にとって、細分化された項目ごとの結果に寄り過ぎているため、次の3年に向けてどのように取り組むか、議論を深めたい考えを示した。「医療と介護の連携が深まっていくことが鍵」だとして、今後の部会に議題として提示する意向だ。

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