医師会ら、高齢者の負担増などを牽制 自民党のヒアリングで反論


《 自民・岸田本部長 》

今後の社会保障制度の改革を議論する自民党の「人生100年時代戦略本部」は9日、日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会の3団体を招いてヒアリングを実施した。

3師会は給付と負担の見直しが焦点となっていることを念頭に、「財政的な観点のみで議論すべきではない」と牽制した。

医師会は改革の方向性として、疾病の予防に一段と力を入れるべきだと主張。健康寿命を延ばせば制度の“支え手”を増やすことにつながると指摘した。財務省などが注文している、外来患者の窓口負担に一定額を上乗せする新たな仕組みの導入については、「かかりつけ医の普及に水を差し、今後の医療提供に重大な影響を及ぼす」と反対の論陣を張った。

また、歯科医師会は75歳以上の高齢者の窓口負担を引き上げる案に抵抗。“受診控え”から重症化につながるリスクがあるとし、慎重に検討を進めるようクギを刺した。薬剤師会は市販類似薬の保険適用の範囲を再考する案について、「国民に対する医療手段の制限にもなる。安易に行うべきではない」と反発した。

会合では3師会の考え方を支持する意見が相次いだが、「負担の検討は避けて通れない」との意見が一部の議員から出た。

政府内では現在、社会保障制度を将来にわたって持続可能なものとしていく観点から、高齢者の医療・介護の自己負担を引き上げる案などが俎上に載せられている。自民党の「人生100年時代戦略本部」は関係者との調整の場で、政府の判断に大きな影響を及ぼす。提言は年内にまとめる予定。

ヒアリングは経済団体や医療保険者、有識者などからも行うという。今のところ介護関係団体の名前はあがっていない。

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