地域ケア会議が抱える課題は? 一般介護予防事業等の推進方策

一般介護予防事業等の推進方策に関する検討会が10月3日に開催された。今回は一般介護事業が他の事業と連携を推進していくための方策について話し合われている。

■第6回一般介護予防事業等の推進方策に関する検討会(ペーパーレス)資料

地域ケア会議、総合事業における短期集中予防サービス(サービスC)の実施状況などが参考資料として示され、一般介護予防事業とそれらをどう結び付けていくかについても意見が上がった。

地域ケア会議の実施状況と課題

地域ケア会議は、地域包括支援センターや生活支援コーディネーター、ケアマネジャーなど多職種が集まり、個々の高齢者の課題解決と、効果的な支援方法を幅広く検討するための会議の場。個別事例への対応に加え、そこから顕在化する地域課題を整理し、自治体の政策形成につなげていく機能も求められている。

現状全国97.3%の市町村で地域ケア会議が開催されている。その中で地域包括支援センターが開催する地域ケア個別会議については、開催数が年3回以下の市町村が半分を占める一方で、年12回以上開催している市町村が約20%と、二極化が進んでいる状態だ。

濱田和則委員(日本介護支援専門員協会副会長)はその点に触れ「開催回数が多い自治体の取組内容を周知することで、開催回数の底上げにつながるのでは」と、地域ケア個別会議の充実に期待を寄せている。

地域ケア個別会議が機能している奈良県生駒市の事例では、要支援者が短期集中予防サービスを利用する際、初回・中間モニタリング・終了時と計3回の地域ケア個別会議を通して、自立支援の側面支援を行う。短期集中予防サービス利用終了後は、自らがボランティアに移行したり、住民が運営する体操教室やサロンなどへ参加する。地域ケア個別会議を通して地域へ移行する流れが出来ている。

短期集中予防サービス(サービスC)の実施状況と課題

要支援者の内、生活機能の改善が必要な人に向け提供される短期集中予防サービス。専門職の確保・連携が鍵となる本サービスについても各自治体での実施状況が示されている。

全国的な実施状況では、訪問型・通所型サービスのいずれも行っていない市町村が全体の56.2%と半数以上を占める。サービスが実施できていない理由として「専門職や団体との調整が難しい」が最も多く、次に「実施後のサービス提供体制の整備が出来ていない」が続く。短期集中予防サービスを提供する専門職は理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が最も多いため、実施困難な自治体ではそれら専門職の確保が課題となっているようだ。

このような課題に対し斉藤正行委員(一般社団法人日本デイサービス協会理事長)からは、「一般介護予防事業、介護予防・生活支援サービス事業、介護サービスを同一事業者が行えるようになると柔軟に取り組みやすい」と意見が上がった。その他にも「専門職と通いの場が結び付きやすくなるようマッチングを行っている」「事業者の責任者の許可の元、協議会が一括して要請を受けて通いの場に専門職を派遣している」など、専門職の関与策について様々な事例が挙がった。これら通いの場における取組は、総合事業の取組を推進するにあたり参考にもなるだろう。

地域ケア会議の充実・活性化は、市町村の取組評価指標ともなっており、地域ケア会議に求められている役割、重要性は今後も高くなっていくものと思われる。

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