セントケア、特定加算で新給与制度を導入 ベテランは年98.4万円以上の賃上げ

消費増税とあわせて介護報酬が改定された1日、大手のセントケア・ホールディングが新たな人事給与制度を導入すると発表した。

新設された「特定処遇改善加算」の取得を前提としたもの。10年以上の経験を持つ正社員の介護福祉士などを「マスターインストラクター」と位置付け、手当を従来より月8万2000円以上、年98万4000円以上増やすという。

2019年10月より新たな人事給与制度導入します

大手では既にSOMPOケアが、社員の介護福祉士などの給与を各地域でトップクラスの水準まで引き上げる計画を出している。今月から最大で年80万円ほどアップし、2022年には看護師と同等のレベルまで持っていくという。

介護サービスの担い手の不足は今後ますます深刻化する見通し。これに伴い、業界内の人材の獲得競争も激しさを増していきそうだ。

「選ばれる会社を目指す」

セントケア・ホールディングは今回、正社員の介護福祉士らが能力を高めながらステップを上がっていくキャリアパスの新制度を作ると説明。賃上げのモデルケースとして以下のように示した。

「経験に応じて段階的に評価を得られる制度とする。キャリアアップを目指せる仕組みを整備する」。

セントケア・ホールディングはそう説明する。「マスターインストラクター」や「シニアインストラクター」らは、一般の介護職員を育成・指導する役割などを担っていく。

個々の職員のキャリアをトータルで評価する観点から、他社で働いていた期間も経験年数として認めて通算する。今月から上記のモデルケースが適用されるのは、経験3年以上の合計で400名程度。取材に応じた担当者はそう答えた。インストラクター以外の介護福祉士らの処遇も改善する方針で、賃上げの対象者はさらに多いという。

同社は「介護を担う人材の職業的地位の向上を目指す。お客様からも従業員からも、更には外部の介護職員からも選ばれる会社を目指す」と意欲的だ。

1日から新設された「特定処遇改善加算」では、現場を牽引するリーダー級の介護福祉士らの賃金を重点的に引き上げることが求められる。月8万円の賃上げとなる人、あるいは賃上げ後に年収が440万円を超える人を設定しないといけない、という原則が要諦だ。介護保険料などで賄う分もあわせると、毎年およそ2000億円の費用が投入されていく。

既存の賃金体系の変更を迫る仕組みで、過去に例のない大きな恩恵を受ける人も現れる。これが中長期的にどんな影響を生み出すのか、注意深く見つめている関係者は多い。

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