転倒などによる頭部打撲、異常なくともCT撮影を 医療安全機構

医療事故の再発防止に向けた提言 第9号 入院中に発生した転倒・転落による頭部外傷に係る死亡事例の分析(6/4)《日本医療安全調査機構》

日本医療安全調査機構は6月4日、医療事故再発防止に向けた提言「入院中に発生した転倒・転落による頭部外傷に係る死亡事例の分析」(第9号)を公表した。転倒・転落直後に異常がみられなくても、その後死亡に至ったケースがあることなどから、頭部打撲の場合は異常の有無に関わらず頭部CTを撮影することを推奨するなど、8項目の提言を行っている。

医療事故調査・支援センターに報告された院内調査結果報告書(調査期間:2015年10月~18年12月末)908件から転倒・転落に関連した死亡で、死因が頭部外傷の16例を抽出。そのうち転倒・転落発生場所がベッド周辺や病室内で、死因との因果関係が明らかな11例を対象に分析(参照)。11例のうち8例が70歳以上の高齢者だったことや、受傷直後の声がけに反応があった、あるいは受傷前後で意識レベルに変化がみられないと判断された事例が8例あったことなどがわかった。

分析結果を踏まえて機構は、▽転倒・転落による頭部打撲の場合は、明らかな異常を認めなくても頭部CT撮影を推奨する▽頭部打撲が明らかでなくても抗凝固薬・抗血小板薬内服中の患者の場合は、頭蓋内出血の可能性を認識する▽頭部CTで出血などの異常所見があれば、脳神経外科医師の管理下に迅速に手術ができる体制で診療を行う−など8項目を提言(参照)。人口の高齢化に伴い、入院患者も高齢化が進み、加齢とともに転倒・転落の発生も多くなることから、「院内での転倒・転落予防対策は医療安全管理上の最重要課題の1つであり、チーム医療の一環として取り組んでいく必要がある」と指摘している(参照)。


■資料PDFダウンロードはこちらから■
提言の概要 P1~P9
入院中に発生した転倒・転落による頭部外傷に係る死亡事例の分析 P10~P46
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提供:厚生政策情報センター

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