高齢化の地域差踏まえた医療・介護連携などが論点に 介護保険部会

社会保障審議会 介護保険部会(第77回 5/23)《厚生労働省》

今回のポイント
●社会保障審議会・介護保険部会は5月23日開かれ、地域包括ケアシステムの推進に向けた介護サービスの提供や基盤整備について議論。
○厚生労働省は、今後、医療・介護双方のサービスを必要とする85歳以上の高齢者が増加することや、高齢化の度合いに地域差があることなどを示し、医療・介護の役割分担と連携の一層の促進や、地域差を踏まえた基盤整備のあり方などを論点として提案。
○「介護分野の文書に係る負担軽減に関するワーキング・グループ(仮称)」の設置も決まった。介護分野の文書の共通化・簡素化を検討し、当面の方針を12月にまとめる。

社会保障審議会・介護保険部会は5月23日開かれ、地域包括ケアシステムの推進に向けた介護サービスの提供や基盤整備について議論した。厚生労働省は、今後、医療・介護双方のサービスを必要とする85歳以上の高齢者が増加することや、高齢化の度合いに地域差があることなどを示し、医療・介護の役割分担と連携の一層の促進や、地域差を踏まえた基盤整備のあり方などを今後の課題に位置づけた。

厚労省が示したデータによると、要介護認定率や1人当たり介護給付費は85歳を境に急増。75~84歳は居住系サービス、85歳以上では施設サービスの利用割合が高い傾向にある。

一方、75歳以上の高齢者人口は2025年にかけて全都道府県で増加する。介護ニーズが高い85歳以上高齢者に絞ると、大都市圏は総人口に占める85歳以上高齢者割合は低いが、実人数は大きく伸張。これに対して大都市圏以外の地域では高齢化のペースがやや鈍化し、中山間地域では人口減少に転じる地域もみられるなど、高齢化の進展・度合いには地域差が存在する(参照)(参照)。

20年度には「第8期介護保険事業計画」(21~23年度)の策定が控えるが、計画に記載するサービスの見込み量の算出にあたっては、年齢階級別の人口や要介護認定率、サービス利用率の動向に加え、今後推進される▽介護離職ゼロに対応した整備量の上乗せ▽病床の機能分化・連携に伴って必要となる介護サービスの整備▽介護予防の取り組み-といった施策の影響も織り込む必要がある(参照)。

こうした現状分析から厚労省は、▽高齢化の進展・度合い(特に85歳以上や中重度の高齢者)に地域差があることを踏まえた介護の受け皿の計画的整備と、在宅・施設・居住系サービスや地域支援事業などを適切に組み合わせて整備していくための方策▽医療・介護の役割分担と連携を一層推進するために介護サービスに求められる役割▽介護医療院への円滑な転換に向けた第7期・8期介護保険事業計画での取り組み-などを、今後部会で検討する論点として提案した(参照)(参照)。

各種文書の共通化・簡素化策を検討するWG設置を了承

また、部会は同日、「介護分野の文書に係る負担軽減に関するワーキング・グループ(仮称)」の設置を決めた。介護サービス事業者の指定や介護報酬請求などにあたって行政機関、保険者、介護サービス事業者の間でやりとりされる各種文書の共通化・簡素化について検討する。6月以降、適宜、会合を開いて、12月に当面の方針をまとめる予定(参照)。

第77回社会保障審議会介護保険部会資料

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