全部位全臨床病期のがん5年生存率67.9% 国がん研究班

全がん協加盟がん専門診療施設の診断治療症例について5年生存率、10年生存率データ更新(4/9)《国立がん研究センター》

今回のポイント
●国立がん研究センターの研究班はこのほど、がん専門診療施設における、がんの5年生存率および10年生存率を公表。
○2008~2010年の症例での全部位全臨床病期の5年生存率は67.9%。97~99年の症例で初めて算出した時の62.3%から徐々に改善。研究班は、「化学療法、放射線治療や早期発見技術の進歩が貢献していると考えられる」とみている。

国立がん研究センターの研究班はこのほど、がん専門診療施設における、がんの5年生存率および10年生存率を公表した。2008~2010年の症例での全部位全臨床病期の5年生存率は67.9%。97~99年の症例で初めて算出した時の62.3%から徐々に改善しており、研究班は「化学療法、放射線治療や早期発見技術の進歩が貢献していると考えられる」と分析している(参照)。

全国がんセンター協議会に加盟する施設の診断治療症例から、がんの部位別に5年生存率、10年生存率を計算した。生存率には、がん以外の死因による死亡の影響などを取り除いた「相対生存率」を用いた。研究班は99年(対象症例は97~99年)以降、これらデータを公開しており、5年生存率は今回が6回目、10年生存率は4回目の公開(参照)。

5年生存率は、08年~10年に診断治療を行った32施設の14万675症例を用いて22の部位別に算出した。それによると、全部位全臨床病期の5年生存率は67.9%。部位別の生存率は、▽90%以上(前立腺・100%/乳・93.9%/甲状腺・92.8%)▽70%以上90%未満(子宮体・85.7%/大腸・76.6%/子宮頸・76.2%/胃・74.9%)▽50%以上70%未満(卵巣・64.4%)▽30%以上50%未満(肺・43.6%/食道・45.9%/肝・36.4%)▽30%未満(胆のう胆道・28.0%/膵・9.2%)-などとなった(参照)。

一方、10年生存率は20施設、7万285症例から18の部位別で算出した。結果をみると、全部位全臨床病期の10年生存率は56.3%で、01年~04年の症例で算出した時の55.5%から0.8ポイント改善した。同じ症例で算出した5年生存率は63.5%(参照)。

部位別の生存率は、▽90%以上(前立腺・95.7%)▽70%以上90%未満(甲状腺・84.3%/子宮体・80.0%/乳・83.9%)▽50%以上70%未満(大腸・66.3%/胃・64.2%/腎・63.3%/子宮頸・69.0%)▽30%以上50%未満(卵巣・45.0%/肺・31.0%/食道・30.3%)▽30%未満(胆のう胆道・16.2%/肝・14.6%/膵・5.4%)-などだった。

なお、部位別の5年生存率、10年生存率について研究班は、前回の公表時に比べて上昇した部位、低下した部位がそれぞれあるものの、「臨床的に意味のある変化は認められない」と説明している(参照)。


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全がん協加盟がん専門診療施設の診断治療症例について P1~P12
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