外国人患者の受入、診療費請求の実態を調査 厚労省

医療機関における外国人患者の受入に係る実態調査結果報告書(3/27)《厚生労働省》

今回のポイント
●厚生労働省はこのほど、医療機関における外国人患者の受入れ実態に関する調査の結果を公表した。
○調査期間の2018年10月の1カ月間に回答病院の半数が外国人患者を受け入れ、診療価格はほとんどの病院が診療報酬点数表を基準に1点単価10円で設定。
○18年10月に外国人患者の受入れがあった1,965病院中、372病院(18.9%)が未収金を経験していた。

厚生労働省はこのほど、医療機関における外国人患者の受入実態に関する調査の結果を公表した。調査期間の2018年10月の1カ月間に回答病院の半数が外国人患者を受け入れ、診療費はほとんどの病院が診療報酬点数表を基準に1点単価10円で請求していた。

訪日外国人旅行者は18年実績で年間約3,119万人に上り、20年開催の東京オリンピック・パラリンピックに向け、さらなる増加が見込まれている。このため政府は内閣官房健康・医療推進本部に「訪日外国人に対する適切な医療等の確保に関するワーキンググループ」を設置。18年6月に取りまとめた総合対策では、外国人旅行者の適切な費用負担を前提に、訪日中の予期せぬ病気やけがの際に、不安なく医療を受けられ、安全に帰国できる仕組みを構築する方針を打ち出している(参照)。

今回の調査は、医療機関の外国人患者受入能力の向上を図るための基礎資料を得る目的で実施されたもの。医療機関の外国人患者受入体制と受入実績などを把握した(参照)。

それによると、調査に回答した3,980病院のうち、18年10月の1カ月間に外国人患者の受入があったのは1,965病院(構成比49.4%)。受入数は10人以下が多いが(1,062病院)、1,000人以上受け入れている病院も10病院あった(参照)。多言語化の整備状況では、医療通訳者の配置、電話通訳、タブレット端末・スマートフォン端末のいずれかが利用可能な病院がある2次医療圏は、全335医療圏中233医療圏、69.6%だった(参照)。

外国人患者向けの診療価格設定では、有効回答があった4,899病院の90%にあたる4,413病院が、日本の診療報酬点数表を基準に1点当たり10円(または消費税込みで10.8円か11円)で診療費を請求していた。外国人患者受入が多い178病院に絞った場合も、61%の病院は1点単価10円で請求していたが、20円以上の病院も27%あった(参照)。診療費以外の追加的費用として通訳料を請求している病院は回答病院全体の約1%(55病院)にとどまった(参照)。

18年10月に外国人患者の受入があった1,965病院中、372病院(18.9%)が未収金を経験。1病院当たりの発生件数は平均8.5件、未収金総額の平均は42.3万円だったが、100万円を超す病院もあった(参照)。


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医療機関における外国人患者の受入に係る実態調査の結果(概要版)P1~P8
医療機関における外国人患者の受入に係る実態調査結果報告書 P9~P155
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提供:厚生政策情報センター

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