介護医療院への転換、未だ状況を見極め中の病院も WAMレポート

介護医療院の開設状況等に関するリサーチレポートについて(3/29)《福祉医療機構》

今回のポイント
●独立行政法人福祉医療機構(WAM)はこのほど、「介護医療院の開設状況等に関するリサーチレポート」を公表。
○厚生労働省のデータによると、18年12月末時点の全国の介護医療院開設数は113施設。施設類型別で病床の転換割合をみると、介護療養病床の約1割に対し、介護療養型老人保健施設(転換型老健)は約2割と、転換型老健の転換が先行する状況にあった。
○WAMが17年時点で介護医療院への転換意向を示していた病院に対して行った調査によると、19年度以降の方針を未だ検討中の病院が一定数あり、「地域の医療ニーズや医療機能の役割・方向性などを見極めている段階にあることがうかがえる」と分析している。

独立行政法人福祉医療機構(WAM)はこのほど、「介護医療院の開設状況等に関するリサーチレポート」を公表した。WAMが2017年に療養病床を対象に行ったアンケートで介護医療院への転換意向を示していた病院33施設中、18年度に開設したのは6施設。19年度以降の開設予定では、未だ検討中の病院も一定数あり、「地域の医療ニーズや医療機能の役割・方向性などを見極めている段階にあることがうかがえる」と分析している(参照)。

厚生労働省の既存データや、過去にWAMが行った転換意向アンケートの事後調査結果などを踏まえ、転換した施設の特徴や留意点などを整理した。厚労省ホームページ掲載のデータによると、18年12月末時点の全国の介護医療院開設数は113施設。転換元の病床で最も多いのは全体の半数以上を占める介護療養病床、次いで介護療養型老人保健施設(転換型老健)の約23%だった(参照)。

たが、施設類型別の転換割合でみると、介護療養病床の約1割に対し、転換型老健は約2割と、転換型老健の転換が先行する状況にあった。II型介護医療院の報酬単位数が転換型老健より若干高いことが理由の1つとして考えられるが、WAMはこれに加えて、「すでに一度、療養病床からの転換を経ており、療養室の1人当たり8.0平方メートルの面積要件、転換の事務手続きや役職員の認識・心理的ハードルなどの点で、比較的対応しやすいのではないか」とみている(参照)。

【療養2】複数病棟は、【療養1】との組み合わせ検討する動きも

一方、WAMの17年のアンケートで介護医療院への転換意向を示していた33病院に対して事後調査を行った結果、18年度中に転換を済ませていたのは6施設だった(調査対象に転換型老健は含まれない)。計画中の施設も含め、転換内容の詳細をみると、介護療養病床(療養機能強化型A)からI型介護医療院に転換するケースが多いが、【療養病棟入院料2】(医療区分2,3該当患者割合50%)算定病棟が複数ある施設では、【療養病棟入院料1】(同80%)とII型介護医療院の組み合わせへの移行を模索する動きもみられた(参照)。

19~20年度中の転換を予定していた病院は12施設で、未だ対応を検討中と回答した病院もあった。介護医療院への転換の際、一定の要件を満たせば、転換後1年間は【移行定着支援加算】(93単位/日)を算定できる。ただ、同加算は21年3月末までの時限措置で、20年4月1日以降の開設では、1年間分の満額算定ができなくなることから、WAMは「事前のシミュレーションや資金繰りで誤りのないように気をつけたい」と注意を促している(参照)。


■資料PDFダウンロードはこちらから■
介護医療院の開設状況等に関するリサーチレポートについて
介護医療院の開設状況等について
記事の資料ダウンロード・著作権について
提供:厚生政策情報センター

コメント[9

コメントを見るには...

このページの先頭へ